こころ安らかに長期分散積立投資

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みずほ銀行債を米ドル建てとしている狙い

 みずほ銀行はなぜ社債を米ドル建てで発行するのかを考えてみました。

仮定として、みずほ銀行は米ドルで新たな事業やM&Aを考えており、資金が必要とします。

 そこで、普通に考えるとアメリカで社債を発行して資金調達をすればよいですね。しかし、アメリカで社債を発行して資金調達しようとすると、利率が(0.95~2.45の中央値)1.7%(日本じゃ十分に高利率)でもアメリカ人はまず買わないとわかります。なぜなら、米国債5年の利率が1.75%だからです。日本人にとって、みずほ銀行といえばかなり有名な銀行ですが、アメリカ人にとってはほぼ知らない銀行でしょうから、少なくとも米国債5年の利率より高くないといけません。

 そんなことはみずほ銀行は百も承知なので、個人向け国債でも0.05%という①低金利かつ②みずほ銀行というブランド力を発揮できる日本で米ドルを調達することにしたと考えることができます。

 みずほ銀行がうまいのは、円建て社債よりも利率が高いことを餌に、為替リスクを個人投資家に持たせていることです。米ドルを調達する場合、アメリカ人から米ドルを調達するのと、日本人投資家に日本円から米ドルに交換させて米ドルを調達するのは結果的に変わりません。

 繰り返しますが、①日本の債権利率が低いことと②みずほ銀行という日本人にとっては安心できるブランドを巧みに利用して、日本の個人投資家に安い金利かつ為替リスクを取らせる(+為替両替手数料も往復でとれるのです)戦略の社債であると思っています。

 もちろん、みずほ銀行債の利率がMax2.45%であれば話は違ってきますが、だいたいこういう幅のある募集は、中央値程度になりますので。

 これを考えると孫さんのソフトバンク債は円建てでよく頑張っていると思います。ソフトバンクも外国籍の会社のM&Aで資金が必要だと思いますが、為替リスクはソフトバンクが負っていますので。 

 ソフトバンク頑張れ!!

 

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